2024年3月29日金曜日

プベルル酸

 小林製薬の紅麹の問題。
原因物質は『プベルル酸』の可能性があるらしい。


あれっ?。
とすると、「未知の物質」ではない!
「青カビ」が産生する抗生物質で「既知物質」である。
未知物質の構造決定となると、早くても1-2か月かかると思っていたが、
さすがに既知物質の同定なら早く終わる。

既知物質で不斉炭素もなく、低分子・単純分子だから、
LC-MS主体で早い段階で構造推定ができていたものと思われる。
まだ、原因物質として他の可能性が無いか検討中とのことであるし、
腎臓に対する障害は現時点では明らかではないとのことではあるが。

「青カビ」と言えば、誰もが知るペニシリンが有名。
カビ類は毒にも薬にもなる物質をも産生する。だから面白いのだが。
まだまだ未知物質も多くあるはず。

今回なぜそんなものが混入したか。
以下、自分勝手な推測なので、信用しないように!

それこそ事業所側が考える想定外の所で、青かびがコンタミしたと思う。
個人的にはコンタミした青かびが紅麹培養中に増殖したのではないかと思う。
どこかの段階で青かびがコンタミしたとしても、その量が少量であって増殖しなければ、
今回のような惨事にはならなかったと思うから。

とは言うものの、
青かびが混入するような製造管理・品質管理体制では、
他の製品についても、安全安心が担保できるのか、疑念が湧く。


0 件のコメント:

コメントを投稿